
フランス在住刺繍作家 として活動しているayaco broderieさん。
高校生の頃にフランス文化に興味を持ち始め、気づけばフランス移住して8年。
そんなayaco broderieさんのとある日の日常に密着させていただきました。

たわいもない話をいつもの場所で
毎週金曜日、息子さんを学校に送った後は近所のマルシェへ。
毎回通っているので、お店の人とはもう顔見知りの仲。
お野菜やお肉は、その時旬のものやより新鮮なものをお店の人に教えてもらいながら
一つずつ丁寧に購入していきます。
マルシェにはayacoさんの作品を置いてくれているお店も。


そこにいけば誰かがいる、そんな場所が異国で暮らす上でとても大切だというayacoさん。
この日もたわいもない会話を楽しんで、bonne journée !の気持ちの良い挨拶でマルシェを後に。
自分なりの方法で心を整える
帰宅したあとはお香で心を整え、仕事モードへと切り替えます。

アトリエ周りもayacoさんお気に入りの素敵な小物で溢れています。
元々は大学で彫刻を学ばれていたのですが、布という素材に魅力を感じ、
ある時から刺繍の作品を作るようになったそう。
刺繍を刺すこと自体がayacoさんにとって心が整う所作の一つ。

糸が集まっている感じもとても好きだそう。
ayacoさんの刺繍作品の特徴は、糸だけでなくスパンコールやドライフラワーなどの様々な素材を組み合わせているところ。
また絵本のような物語のシーンを切り取ったようなものを作りたいという想いから、
動物のモチーフのものや背景と合わせた作品がたくさんあります。特にキツネがお気に入りなんだそう。

刺繍以外で点描画の作品も作られています。
点描画ならではの濃淡がとても心地よいです。

他のアーティストたちとの繋がりも大切に
集中力を伴うayacoさんの手仕事。
束の間の休憩にコーヒーを淹れます。


この日選んだカップはayacoさんが出展されたマルシェで知り合った陶器作家さんのもの。
お互いの作品が気に入り交換されたそうです。
他のアーティストと話すことで、新しいインスピレーションをもらうこともよくあること。
とても大事な縁です。

休憩中の癒し、愛猫のココくん。
ayacoさんがフランスに移住し始めてすぐに一緒に暮らし始めたそう。
まだ右も左もわからなかったayacoさんにとって、いつもそばにいてくれる心の支えになってくれました。

ひと針ひと針、刺繍を縫うように
ゆっくりじっくりその生活を築き上げてきたayacoさん。

プライベートも仕事もバランスよく楽しむ、とても素敵な暮らしでした。
フランス在住刺繍作家ayacoさんの暮らしの様子はこちらから。
(2025年3月1日公開)
写真・編集 YURIE FURUYA